住宅地

マクロとミクロで見る空き家率

空き家率が高い地域、低い地域と数値だけで見てしまうと、その地域全体が空き家が多い(少ない)と思われがちですが、実際は同じ地域内でも空き家の多いエリアと少ないエリアが存在します。空室率の低い都道府県への投資の危険性でもお話しをしているように、賃貸物件でも空室率が低い地域だから安心だと言うのは幻想でしかないのです。

 

空き家が多い地域なのか少ない地域なのかは、見る視点によって変わってくるということです。

あるA市全体で見ると空き家は全国平均と比べると少ないが、A市のB町では空き家が全国平均よりも多い何てことも起こっています。

これとは逆にC町では、空き家がほとんどないということも起こっているということです。

 

市全体で見ると空き家は少ない割合なのに、なぜB町は空き家が多いのか?

これには色々な要素がありますが、駅から遠い地区、バスでしか行けない地区、建物が密集していて車が入っていけない地区、山を開拓して作られたエリアで階段が多い地区、下水道が通っていない地区、公害や周辺の住環境が悪い地区など、それぞれ理由は違いますが、人が住むのに不便と思われる、人が住むのに不安を抱えるというのが主な原因でしょう。

これらの多くは、立地により決まってしまう要素が大きいので、努力で何とかなるわけではないですが、賃貸住宅であれば条件の緩和や設備の充実など所有者側で操作できる範囲のこともあります。

 

高齢化が進む地方の場合は、建物自体に車を横付けすることができなかったり、建物へたどり着くまでに階段を使わなければならなかったりする地区は、空き家率が最も高くなる傾向にあるようです。

高齢者にとって、こういった生活に不便な地区は避けたいと考えたり、現在住んでいる住民も出たいと考えていたりするので、今後ますます生活に不便な地区は空き家率が高まることが予想されます。

また、人口流出と高齢化が戸建てと賃貸住宅の空き家を作り出すでお伝えしているように、地域によっては、全体の人口減少や若年層が減り高齢者が倍増しているところもあり、高齢化や人口流出が原因となり、空き家が増加しているという現実もあります。

 

空き家の活用にもミクロの視野が必要

空き家の中でも、現状のままで活用が可能な建物もあれば、リフォームをしなければ活用ができない建物、活用することができない建物と分類することができます。

割合的には、現状活用可能な建物が3割から4割、リフォーム後活用可能な建物が3割から4割、活用することができない建物が1割から3割ほどとなっています。

建物に手を加えれば活用できるようになるものが空き家の中の6割から8割ほどあることから、空き家を活用をしようという考えさえあれば多くの空き家が活用することが可能だということです。

 

ただ、空き家の所有者の多くが、今のところ空き家を活用するつもりはないという結果も出ていることから、所有者の意識改革が必要だと思われます。

空き家活用に関する調査は、空家実態調査から読み解く空き家活用の真実でまとめていますので、ご参照ください。

多くの所有者は、いつか空き家を使いたいと思っていたり、更地にして土地活用したいと思っていたり、現在でもお墓参りや親戚の集いの場として定期的に利用しているケースがあり、今のとことは現状維持と考えている方が多いのです。

 

空き家を賃貸に出したり、売却するという意思は低く、空き家全体の1割にも満たない結果となっています。

今後の活用を考えている方は除いたとしても、ただ単に空き家として管理しているだけ、放置しているだけという空き家も多く存在するので、そういった空き家の所有者に対して活用のアプローチをかけて行くことが今後は課題になってくるでしょう。

 

全てのことに対してそうなのですが、空き家に関しても例外なくマクロの視野だけでなく、ミクロの視野で見て捉えることが重要です。

逆にミクロばかり見過ぎても視野が狭まるので良くはありませんので、マクロとミクロの視野のバランスが大切になります。

 

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