田舎の家

全ての空き家が問題になるわけではない

空き家の問題は今後ますます大きくなるであろうことは明白ですが、空き家率の推移で見えて来る今後の空き家問題でお話しをしたように、空き家と言っても色々な種類の空き家があるわけです。

主に4つに分類されます。

  1. 売却用の空き家。
  2. 賃貸用の空き家。
  3. 別荘などの空き家。
  4. 使われていない空き家。

どれも空き家なのですが、その性質は大きく変わります。

 

流動性のある空き家

1と2の空き家は、少なくとも流動性のある空き家であるということ。

1の売却用は、売りに出されており時間がかかったとしても買主が現れた時点で空き家ではなくなる可能性が極めて高いわけです。

2の賃貸用は、貸しに出されており時間がかかったとしても借主が現れた時点で空き家ではなくなる可能性が極めて高いわけです。

 

ですから、現在は空き家だが今後空き家でなくなる可能性が極めて高い空き家だということですので、あまり問題視されない空き家だと言えます。

ただ、一定数の空き家は常にあるということには変わりありませんから、この数が増えだすと問題視されてくる可能性もあるという一面も持ち合わせています。

 

需要と供給のバランスが取れているので、売却用の空き家は30万戸程度で推移していますが、これが供給過多となり需要が縮小すれば売れ残りや貸し残りが発生しだし、売り(貸し)に出してはいるがいつまでも空き家の状態が続くこともあるということ。

そうなると50万戸60万戸と戸数が増加して行き、長期間にわたり空き家が発生することになります。

 

また、その逆で供給が縮小し需要拡大すれば空き家は少なくなることになります。

ただ、少子高齢化が進む日本ではあり得ない構図ですね。

 

使われているが空き家とされるケース

3の別荘などによる空き家は、バブル期などに大量供給された建物が現在空き家となっているケースが多く見られるようです。

他の空き家と比べてもシェアが狭いので、今のところ大きな問題とはなっていませんが、別荘地ではゴーストタウン化したエリアなども出てきているので、今後は問題となってくるケースも出てくるでしょう。

 

なお、この別荘に関しては、現在使われている建物だとしても、常に使っているわけではないという判断から、空き家として数に入れられています。

ですから、40万戸程度空き家としてありますが、この全てが放置された空き家だとは限らないということです。

 

また、別荘地では管理料を毎月徴収して管理代行しているエリアもありますので、そういった場所では空き家の問題は発生しにくいとも言えるでしょう。

 

最も問題となる空き家

現在、騒がれている空き家問題の主役が、使われていない空き家(統計局ではその他の空き家)です。

その多くが親や親族からの相続で所有者となったものの、使い道がなく放置されているケース。

今後も使われる予定がないにも関わらず、建物を解体せずにそのままにしており朽ちていくしか道がないというのが現状となります。

 

こういった背景には、親や親族から受け継いだ大切な家や土地であることもあり、売るに売れない。

建物の中には仏壇や箪笥など親が残した物が多くあり、貸すにも貸せない、という状況が多く見受けられます。

また、所有者が首都圏に居住(空き家は地方の場合が多い)しており、遠方のために何もすることができず「何とかしたいとは思うものの放置し続けている」というのが現状です。

 

現在では、空き家を管理してくれるサービスなども安価で提供されてはいるものの、こういったサービスを利用している所有者はごくわずかに限られています。

なぜなら、こういったサービスも月に数千円程度支払うケースが多いので、年間の支出としては大きなものになるため、ためらいを感じる所有者も少なくはないからでしょう。

利益を生み出さない所有物に対して、年間数万円を投じるというのにも抵抗があるのだと思います。

むしろ固定資産税などのことを考えると、既ににマイナスとなっているわけですから。

 

こういった使われていない空き家は、その多くが地方にありますが、現在では都市部でも散見されるようになり、日本全国どの地域でも存在します。

 

ミクロで見る空き家

このように、空き家にも多種あり、全ての空き家が悪いわけでもなければ、問題が生じるわけでもありません。

とりわけ問題視されているのが、使われていない空き家と言うことです。

ただ、それ以外の空き家も、問題視される前の予備軍だという認識も必要かも知れません。

 

これから、より一層少子高齢化が進行すれば、必ず空き家は増加します。

その時に考えても遅いですから、今から親の家を受け継いだ場合どうするのか、ひとりひとりが考えるべき課題とも言えるでしょう。

 

ひとりひとりの小さな行動が大きな問題として浮き彫りになってきているので、今後は益々空き家の所有者の動向には注目が集まることは間違いないですね。

大きな空き家問題という大枠も大切ですが、これからは、空き家所有者の小さな行動という視点からも問題解決策を模索すべきでしょう。

 

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