将来の空き家問題

日本の空き家の増加は将来的にも避けられない

日本全国に空き家は存在しており、都市部においてもその状況は地方に比べて小さいかも知れませんが存在はします。

すなわち空き家問題は日本の問題だと言うことです。

そして、この問題は私たち大人だけの問題ではなく、今現在子供である子や更に言えば孫にまで影響してくる問題でもあるのです。

 

国は苦肉の策として、空家特措法を施行しましたが空き家の拡大をある程度防ぐことはできるが、空き家の問題そのものを解決することができる法律ではありません。

なぜなら、空き家という問題に取りくむべき組織は明確で詳しくお話しをした国の政策が邪魔をするからです。

国は戦後の住宅不足から新築住宅に対する優遇を推し進めてきましたが、住宅供給過多の現在でも未だその政策を止めていません。

ですから、空き家の増加を防ぐ一方で住宅を増やしてしまっているという矛盾が存在するのです。

 

将来の空き家率に関しては、住宅数と人口や世帯数が深く関わってきます。

人口に関しては、都道府県別に見る空き家事情と人口推移・高齢化の関係でもお話しをしているように、減少が予測されており、2005年から2010年までの人口増減率は37の道府県が減少、9の都府県が増加、1県が変わらずという状況です。

7割以上のエリアで人口の減少が進んでいるということ。

また、世帯数に関しては国立社会保障・人口問題研究所によると2019年をピークに減少に転じるとしています。

ちなみに、人口のピークは2015年で2016年以降は減少に転じるとされていますが、人口数と世帯数で4年の差があるのは、親の元から離れたりする若年層の単身化が原因と思われます。

 

過去、そして現在までの空き家率の推移は、1998年で11.4%、2003年で12.2%、2008年で13.1%、2013年で13.5%となっており着実に増加しています。

更に過去に遡って詳細な空き家率推移は、空き家率の推移で見えて来る今後の空き家問題にてお話ししていますので参考にしてみて下さい。

この3つの期間での空き家率増加平均値は0.7%ですので、単純計算をすると30年後の2045年には、34.5%の空き家率になっていることになります。

ただ、この計算だと単純過ぎますし、今後の対策なども考慮されていません。

 

そこで、新たに新築される住宅の着工数や古くなった建物を解体除却する滅失戸数、人口数や世帯数の増減などを考慮して計算された将来の空き家率を出しているのが富士通総研です。

ここでは、2つのパターンで20年後の空き家率を計算しています。

  1. 新築住宅着工数を近年の平均数値で推移させ、建物の解体除却の滅失数を過去10年の平均で推移させたパターン。
  2. 新築住宅着工数を近年の平均数値から徐々に減少させて20年後には平均の半分で推移させ、建物の解体除却の滅失数を過去10年の平均から徐々に増加させて20年後には2倍で推移させたパターン。

 

計算は単純で、現在の住宅数+着工数-滅失数-世帯数です。

残った住宅数が空き家ということになります。

この計算から行くと1のパターンの場合は、20年後の空き家率が28.5%となり、2のパターンの場合で22.8%となっています。

 

1のパターンというのは、空き家対策を大規模に行わずに現状維持した場合ということですので、国が政策を方向転換させなければ現在の空き家率13.5%が20年後には30%近くまで膨れ上がることになります。

結果だけを見ると、ほぼ、前述した単純計算と同じになりますね。

 

2のパターンというのは、空き家対策を大規模に行い国が政策を方向転換させ、新築住宅の促進を後退させ、空き家の解体除却を推進促進し、日本における住宅数そのものを減らす努力をした場合ということです。

その場合でも結果的には、空き家率は22.8%と現在の13.5%から9.3%も増加していることになります。

 

これらの結果数値から分かることは、日本において空き家問題は何をしても解決することは困難であるということですが、何も策を打たずにいた場合は想像を絶する空家数になるということです。

確かに空き家対策をしたとしても5.7%ほどしか割合を減らすことができないと思いがちですが、現在の住宅戸数6000万戸での5.7%というと、340万戸にあたります。

対策をすることにより、これだけの数の空き家を減らすことができるのですから、早急に対策をすべきでしょう。

 

ただ、対策と言っても住宅戸数を減らすには、個人的対策だけではなく国家的対策が要求されます。

今回の空家特措法もそうですが、こういった空き家そのものに対する法律から、新築住宅に対する優遇処置の撤廃などの住宅戸数増加そのものに対する処置をとるべきです。

 

日本の空き家の増加は将来的にも避けられない問題だということが理解できたと思います。

私たちが今できることは、空き家を解体除却したり有効活用することではないでしょうか?

決して、空き家を放置し減税処置の優遇を受けることではありません。

もちろん、個人の権利として税金の減税処置の優遇を受けることは当然のことなのですが、近隣住民やエリアの行政が迷惑している状態での優遇は受けるべきではないと言っているのです。

 

放置しているのであれば、活用しましょう。

活用しようと考えているのであれば、行動に移しましょう。

活用方法が分からないのであれば、知識を入れましょう。

空き家の所有者は、やるべきことが何かしらあるはずです。

 

小さな行動でも多くの方が同じように行動に移せば、大きな影響が与えられ大きな成果が出てきます。

まずは一緒に考えてみませんか?

 

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